新しくきれいな家を購入したいけれど、コストはできるだけ抑えたい。それをかなえる方法として、最近は「中古住宅を購入してリノベーション」という方法を検討する人が増えているようです。一方、リフォーム費用が想定以上にかかってしまい、希望どおりのリフォームができなかった、なんて声も耳にします。今回は実際にかかった費用や予算配分など、リノベーションの実態について調査しました。
リノベーション費用のボリュームゾーンは?
お風呂のリフォーリノベーションとは、家の根幹部分はそのままに、内装や間取りなどを改修し、家の価値や機能を向上させることをいいます。 リノベーションを行ったことのある男女221人にリノベーションについて調査したところ、 リノベーションのために購入した建物は、74.2%が中古住宅という結果に。
順位をみると、
1位 中古一戸建て(42.5%)
2位 中古マンション(31.7%)
となっています。
「その他」の内訳をみると、現在住んでいる住宅などが22.8%、新築住宅が3%となっています。新築一戸建て、新築マンション、社宅など、リノベーションのベースとなる建物は多様ですが、圧倒的に中古住宅を購入してリノベーションする人が多いことがわかりました。
また、リノベーションにかかった費用は、
1位 300万円未満 15.4%
2位 400万円~500万円 10.4%
2位 500万円~700万円 10.4%
でした。
予定していたよりも費用がかかった、という人(43.4%)にその理由を聞いてみると、
・家のすべての資材がかなり老朽化していた(46歳・男性)
・シロアリが見つかったので、駆除料金がかかった(30歳・男性)
など、工事を始めてみたら、元の家自体が補修を必要な状態であった場合が多いようです。これは実際に着工してみなければわからないこともあり、追加費用が発生する原因となります。
そして意外に多かったコメントは、
・いろいろと家のこだわりがあったので、それを満たそうとすると、だんだん金額が膨れていった(47歳・女性)
など、見積もりの段階で好きなものを取り入れすぎて予算が膨らむパターンでした。自分の納得がいく改修とコストのバランスが大切であることがよくわかります。
■外装、水まわりなど、傷みやすい部分を新しくしたい!
次に具体的にどこをリノベーションしたのかを見ていきましょう。
Q.リノベーションした部分はどこですか?(複数回答)
1位 壁・床など内装の張り替え・塗り替え(48.0%)
2位 水まわり(バス、トイレ、キッチン、給湯など)(40.3%)
3位 間取りの変更(27.6%)
4位 窓や扉などの建具(建具とは、開閉する場所のこと)(20.8%)
5位 収納スペースの修理・増減(20.4%)
1位は「壁・床など内装の張り替え・塗り替え(48.0%)」です。部屋の印象を大きく変えられるため、リノベーション時に取り入れる方が多いようです。次に多かったのは「水まわり(バス、トイレ、キッチン、給湯など)(40.3%)」です。家の中でも使用頻度が高く、いつも清潔にしたい場所なので新しくする人が多いようです。
3位は「間取りの変更(27.6%)」でした。リノベーションの機会に自分好みで使いやすい間取りにしたいと考える人が多いのかもしれません。少数派では「畳替え(53歳・女性)」という方もいました。新品の畳の香りがする家は、とてもすがすがしい気持ちにさせてくれそうですね。
要するに、浴槽や壁・天井などについては、50万円以下でじゅうぶんリフォームできるわけですね。
より詳しい施工例は、「10万~30万でできるお風呂リフォームと業者選びのコツを解説」で解説しています。
新築より安く、自分のこだわりを出せるのがリノベーション!
最後に、実際にリノベーションをしてどのような感想をもったか聞いてみました。
・新規物件を買うより安く済み、自分の好きな内装に変えられた(44歳・男性)
・自身の理想に近づけることで満足を得られる。新築設計より臨機応変に対応できるのでやり甲斐があると思う(46歳・男性)
・費用対効果が高く、満足するできだった(52歳・男性)
という好意的なコメントが多くありました。リノベーションには、現状からどれだけ理想に近づけるか、という新築にはない楽しみ方があるようです。
ほかには
・もう少しお金をかけて納得のいくようにすればよかった(60歳・男性)
・修繕した場所とそのままのところのバランスが悪い。古いところがやたら目立つ(67歳・女性)
というコメントもありました。土台となる古い部分と新しくする部分とのバランスを考え、費用と相談しながら自分のこだわりを貫くことができれば最高ですね。
まとめ
コストを抑えて、自分好みのきれいで新しい家に住みたいという人は多くいるかもしれません。しかし、物件によっては想定外の修繕が発生し、思うようなリノベーションができないなんてことも考えられます。物件の購入費とリノベーション費用の予算配分をしっかりとシミュレーションして、すてきなお家を手に入れてください